コラム

“笑顔”だけでは見えなかった高みを目指す!アンジュルムの逆襲が始まる

2015年02月05日 15時00分

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笑顔も怒りもすべて抱えて、アンジュルムはさらなる高みへ

 『大器晩成』と両A面曲として発表されたのが『乙女の逆襲』。これがまたクセのある曲で、MVや振り付けもかなりダークな仕上がりになっている。そのダークな世界感に乗せて歌われる、女の子の強さと弱さ、そして希望の見える歌詞がとても魅力的だ。

 スマイレージのときに彼女たちが感じたであろう「そういう世間もあたしを見てない」だったり、アイドルにはつきものの「チヤホヤだって あっちゅうまに過ぎる」など、『乙女の逆襲』には女の子の“毒”や”諦め”が感じられる。スマイレージでは文字通り“スマイル”の似合う曲が多かったが、アンジュルムは名前に“ANGER(怒り)”という単語が含まれている。もしかしたらこれからは笑顔だけじゃない、彼女たちの怒りや憤りも表現されていく、かもしれない。笑顔の裏に、怒りを持った女の子はとっても強いし、恐ろしい。

 そして『乙女の逆襲』のような曲で光るのが、2期メンバーの田村芽実だ。彼女はもともとファンキーで全力なパフォーマンスが魅力。それは『大器晩成』でも爆発している。ショートカットにした田村は、何もかもを吹っ切るように、激しくそして楽しそうに歌い踊っている。舞台でも話題となった演技力で、この『乙女の逆襲』ではダークに、そして美しい乙女を演じてるように見える。ストイックな彼女は今後もさらに上を目指し、アンジュルムのパフォーマンスを引っ張っていくだろう。

 ハロプロ研修生時代に培った歌唱力を堂々と披露する室田瑞希、マイペースでまだまだ未知数の相川茉穂と3期メンバーものびのびと活動し、自由奔放な2期メンバーは3期メンバーの加入で先輩として少しずつ変わっている。1期メンバーの2人も楽しそうに見えるし、何より彼女たちはグループを引っ張る立場として考えていることを言葉にして伝えてくれる。3期メンバーの加入と改名によってそれぞれの成長があり、9人でのグループの形が少しずつ固まってきているようだ。

 発売日の4日には、池袋サンシャインシティ噴水広場でリリースイベントが行われた。ハロプロのグループでリリース日のイベントといえばここだが、彼女たちがここに立ったのは2013年12月以来となる。それから約1年ぶりの今回、会場は360度お客さんでいっぱいだった。田村はイベント中、「これまでで1番集まってくれた」と、喜びの涙を見せた。

 『大器晩成』の最後に、「大器晩成~」と繰り返し歌う部分がある。それをいつの間にか、ファンも一緒に歌うようになっていた。今回の噴水広場では、これまでで一番大きな歌声が届いたはずだ。それはきっと、ファンから彼女たちへのエール。「大器晩成」と歌っているけど、もうすでにアンジュルムは花開き始めている。その期待が、歌声の大きさとなって贈られたような気がした。

 2月3日付のオリコンデイリーランキングは2位と好発進。アンジュルムとして初めての全国ツアー、5月には武道館公演も決まっている。和田彩花の「ハロプロで1番の存在になりたい」、福田花音の「アイドルと言えば“アンジュルム”と言ってもらえる存在に」とそれぞれが掲げたように、彼女たちはスマイレージでは見ることの出来なかった、ずっと高い場所を目指す。そしてこれまでの想いのすべてをぶつける、大きな大きな“逆襲”が始まるのだ。

アンジュルム『大器晩成/乙女の逆襲』

東海林その子 メジャーどころを中心に、女子アイドルを追いかけています。女の子が変化する一瞬一瞬を見逃したくないです。
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タグ: アンジュルム