ライブレポ

これがTIFで見つかった衝撃だ! 大阪☆春夏秋冬 東京1stワンマン ライブレポ

2015年08月13日 07時00分

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■バラードで発揮される大阪☆春夏秋冬の真価

 ここでまたもや衣装チェンジ。TIFから登場したという、モータウン調のイラストが入ったTシャツだ。そして、大阪☆春夏秋冬のもうひとつの顔である、バラードの3連発である。

 まずはまいなが一人で『Last Day』を歌い上げ、傘を手にしたメンバーが一人ずつ入ってきて絡むという、まさにミュージカル的な演出で魅せる。
 

衣装チェンジ前にはサインボール投げも。このボールには「I LOVE」と書かれているのが読めた

傘を手にしたメンバーがひとりずつまいなに歩み寄るシーンが印象的な『Last Day』

時にはメンバー同士がアイコンタクトを取る場面も。中盤に入り、気持ちに余裕が出てきたのかもしれない

 次の『ロミオ』では一転して、まいな以外のメンバーがステージに体育座り。そこから歌の意味を振り付けで表現すべく、情念迫る表情でのダンスが繰り広げられる。

 こんな歌とダンスの融合を、これまで観たことがあっただろうか。バラードであってもオーディエンスたちはぐいぐいと、大阪☆春夏秋冬の世界に引きずりこまれていく。
 

座る姿勢を取ることも多いのが彼女たちのダンスの特徴。フォーメーションもクラブクアトロの広いステージに合わせた仕様になっていた

17歳とは思えない、えおんの情念あふれる表情。余談だが高3メンバー5人はいずれも10月以降が誕生日なので、18歳はまだ一人もいない

 そしてもうひとつのバラード曲『もしも逢えたなら』は、ドラマの主題歌であってもおかしくないような、まさにドラマチックな曲調。歌いながらメンバー同士が寄り添い、別れていく動きに、曲名通りの「もしも逢えたなら」というストーリーを感じさせる。

 ここではまいなの主旋律にまなとえおんがハモりを被せ、厚みのある歌唱を披露。一体どれだけの引き出しを備えているのだろうか。
 

まなも重要な歌パートを任されることが多い。それにしても大阪☆春夏秋冬のステージはどこを切り取っても絵になる

まいなとゆうなが感情たっぷりの表情で寄り添う。他のアイドルなら「ヒュー♪」との掛け声も飛びそうなシーンだが、ここではすべてのオーディエンスが彼女たちの動きに見入っていた

 ここでステージは暗転し、気が付くとメンバーは先ほどの「faith」タンクトップ姿、そしてボトムもショートパンツやスキニーパンツなどの動きやすい衣装に身を包み、まさかのダンスタイムが到来だ。

 各自のソロダンス、そして全員での息の合ったコンビネーションと目まぐるしい展開。そのアグレッシブな動きは「私たちダンスも習っているんです」なんて生易しいものではなく、さすがはダンススクールを母体とするグループだと認識を新たにさせられるシーンだった。
 

ホットパンツで決めたまいな。そのスタイルの良さにドキッとした野郎どもも多かったはずだ

観ての通りのガチなダンスである。その華麗なムーブに魅せられるとともに、無尽蔵な体力には驚きを禁じ得ない

 すかさず最初のワンピース衣装に着替えると、今度はスパイスガールズのカバー『Wannabe』だ。元曲は1996年リリースだからメンバーたちにとっては生まれる前の曲だが、そのぶん新鮮さをもって取り組んでいるはず。

 多くのオーディエンスにとっては慣れ親しんだナンバーでもあり、笑顔の多いステージングと相まってハッピータイムを感じることができたようだ。
 

大小それぞれのハートをプレゼント。アイドルグループらしい可愛らしさ全開のシーンに、心がほっこりする

 続く『戸惑い』は『BABY CRAZY』のカップリング曲で、なんとライブでは初披露だという。持ち曲のすべてを投入しないとならない東京初ワンマンとはいえ、メンバーたちにとっては相当なチャレンジだったはず。気のせいか表情にも時折り、戸惑いの色が感じられる。

 だがその程度の違和感しか見せないのは、相当ライブ慣れしている証拠かもしれない。すでに出来上がっている客席は、初披露の粗さなど微塵も感じずに、ただ楽しむことだけに専念していた。
 

まいながいきなりステージの縁に横たわり、虚ろげな表情で歌いだした。これには観るほうも新鮮な“戸惑い”を感じたことだろう

祈りを捧げているかのようなポーズも。振付の面でも常に進化を求めている過程が表われているのかもしれない

 ここで本編最後のMCが入る。セットリストの山を越えた安心感もあってか、ライブが成功したことへの感謝の気持ちを口にするメンバーたちにはもう、涙をガマンする精神力は残っていなかった。いや、そもそもこの場で泣くのをガマンする必要など、どこにもないのである。

 この東京1stワンマン「ハチハチ」が発表されたのは、5月23日のこと。その時点で彼女たちには、クラブクアトロを埋める力はなかった。アーティストとしての実力ではなく、知名度や話題性、世間へのアピールが足りていなかった。しかも地元の大阪はアイドル不毛の地と呼ばれ、名古屋や福岡に比べてアイドル熱が低いと言われる土地柄。そこを地盤とすること自体、彼女たちにはハンデであった。
 

トーク中に感極まるるな。横で余裕を見せるゆうなも、自分の番が来るとやはり大粒の涙を流していた。

 その後、6月20日に大阪・心斎橋で開催されたアイドルフェス「KANSAI IDOL FILE」ではトリを務め、7月5日のアイドル横丁夏祭りにも出演。少しずつ見つかり始めていった彼女たちは、ついに憧れのTIF 2015にまでたどり着いた。だがTIFの時点で売れていたチケットはせいぜい200枚。その事実を知っていたメンバーたちは、大きな不安と焦りを感じていたという。

 だが、奇跡は起こるべくして起こる。初出場のTIFにて、ついに大阪☆春夏秋冬は“見つかった”のだ。そうなるとTIFの翌週末という日程は逆に、話題がホットなうちの開催という絶好のタイミングとなる。それでも週の前半にはジワジワと売れていく程度だったが、終盤の数日で驚くようにチケットがさばけていったとか。

 そんなTIFからの1週間で起こった奇跡。だが、大阪☆春夏秋冬のメンバーにとっては、何年も待ち望んだ光景だった。「小3からやってきて、やっとここまで来た」と語ったまいな。2009年には万葉シャオニャンの一員となり、それが現在にまで繋がっていることは、公式ブログのURL(http://ameblo.jp/manyo-syaonyan/)にも表われている。それゆえ、初めて観たという人も多いまいなの涙には、実に9年分の重みがあったのだ。

このときまいなが発した「ひとつだけ言わせて……みんな、大好きだよ!」という言葉は、多くのオーディエンスの心を鷲掴みにした


 次のページでは本編ラストからアンコールまでを詳報!
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タグ: 大阪☆春夏秋冬