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スーパーレディになるための旅立ち!さくら学院2014年度卒業式レポート

2015年03月31日 07時00分

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旅立つ4人の「史上最高のアリガト」!2014年度さくら学院の集大成

 厳かなクラシック音楽が流れる中、卒業証書授与式が始まる。森先生の号令で入場する卒業生と在校生。倉本美津留校長の手によって卒業証書が渡されていく。小等部6年を卒業する岡田、山出に続き、菊地、田口、野津、水野の順で卒業証書を受け取る。菊地の目が潤んでいるのがわかる。

 送辞を読むのは磯野。今までに9人の卒業生を送り出してきた磯野。いつも一緒に送り出してきた4人を送り出すのは変な感じだと続ける。磯野が転入してからの、1学年上の菊地・水野に同期転入の田口、初めて後輩として転入してきた野津との思い出を語る。いつも笑顔でみんなを元気にしてくれた菊地、さくら学院が大好きで、さくら学院が嫌いになっちゃうほど真剣に考えていた水野、同期として多くの思い出を共有し、プロレス同好会でも様々なことを学んだ田口には出会えたことを感謝し、年上の後輩の野津とは接し方に悩んだが、徐々に最高の相談相手になれたことを語った。そして「離れていても心は一つ」いう教えを胸に来年度も新しいさくら学院を築いていくと宣言した。いつの間に、こんな人の心を打つ言葉を言えるようになったのだろう。磯野の送辞に、場内は深い感動に包まれる。

 そして卒業生の答辞。前に進んだ4人を代表し、菊地がマイクスタンドの前へ。磯野の背丈に合わされたスタンドを低く直す菊地に場内から笑いが漏れる。2011年度の卒業式で、送辞を読んだ中元すず香に合わされたスタンドを生徒会長の武藤彩未が低く直して笑われた光景が思い出される。ゆっくりと、しっかりとした口調で送辞を読む菊地。10人で集まることはない明日になれば……と語る菊地の声は、次第に涙声混じりに変わっていく。さくら学院での思い出を綴り、卒業した先輩への感謝、同期そして後輩への心のこもったメッセージに、場内からはすすり泣きも聞こえ始める。

 まだみんなと一緒にいたい。でもスーパーレディになるため旅立ちます、と語る菊地の頬は涙に濡れている。倉本校長、森先生、職員室の先生、スタッフ、そしていつも優しく見守ってくれたちょっぴり親バカな父兄たちに向かい、史上最高のアリガトを伝える菊地の涙は、最高に美しく輝いていた。大きな拍手が会場を包む。

 倉本校長の式辞。「水野はちっちゃくてクルクル回ってわけのわからんおまじない唱えてて、大丈夫かなと思った。菊地はちっちゃいけど、何そのお見通し感、この先どうなるのかと…。田口は人形みたいにボーッとしてて、まだ魂入ってないんだろうなと思った。野津はやたらとなれなれしくて、場慣れしてるのかなと思った」と、初めて会った頃の印象を語って笑わせる。そんな4人が今や大きく成長し、羽ばたこうとしている。たくさんの難しい課題を乗り越えてきた4人を褒め称え、期待してると力づけ、父兄たちに向け応援してくださいと呼びかけ大きな拍手をもらった。

 担任の森先生は、「LVで見てる人、トイレチャンスです」と笑わせ、「今年の中3の4人、めちゃめちゃ不安だった。イジるとすぐ泣くやつ、本番中なのに戦意を喪失してるやつ、無茶ぶりをすると心を閉ざす奴、独りよがりの物真似で客席をぽかんとさせるやつ」と笑わせる。「そんな4人が舞台上で言いたいことを言うようになって、本番中も自分にガンガンかみついてくる……」それが嬉しいと涙ぐみながら語る森先生。「毎年、これから楽しくなるなって時期に卒業。僕の感情ミルクレープはべろんべろんです」と爆笑を呼び込む。続けて「俺の心の中では留年。卒業しても心配してやれる関係でいられたら。(三吉彩花の出演しているテレビ番組の)メレンゲの気持ち、ハラハラしながら見てる」と、卒業生や在校生への愛情を笑いに包み込んで語る森先生。「小さい背中に背負ってるものをたまには分けてほしい。卒業おめでとう、これからもよろしくね」とまとめた。

 涙と笑いに包まれた卒業証書授与式が終わり、ライヴ再開。ピアノの旋律がホールに響く。卒業公演のアンコール1曲目は毎年この歌だ。『旅立ちの日に~J-MIX 2014~』の美しい合唱の旋律が胸を締め付ける。いよいよ旅立ちの日が来た。生徒たち自身、まだまだ未完成と言っていたパフォーマンスも、2014年度らしい完成形になったと感じる。菊地の目に光る涙。

 曲が終わり、静かに聞き入っていた父兄から拍手が起き、次の『See you...』が始まる。2011年度の卒業式、武藤彩未生徒会長の世代を見送った、初めての卒業式と同じ流れ。武藤に憧れてさくら学院に入ってきた水野らしいセットリストだ。クライマックスで火花が散り、天井からさくら色に輝くテープが降ってくる。4人の卒業生の名前と、〝卒業おめでとう!〟の文字が印刷されている。こぼれ落ちそうな涙をこぼさぬように、そっと天井を見上げ桜の花びらのように舞い落ちる美しいテープを目で追った。

 在校生から卒業生へのメッセージ。白井は「書の授業でもっと伝えたいし伝えてくださいと書いた想いは伝わりました。来年度も顔笑るから見守ってください!」と語り、岡田は涙声で「中3のみんなは憧れでした。みんなに追いつこうとして追いつけず、失敗ばかりしてごめんなさい。でも、みんなの大好きなさくら学院をもっといい場所にできるよう顔笑るから」と泣き崩れて父兄の涙を誘う。山出は「中3から学んだことを後輩に教えられるよう顔笑るから、応援よろしく、あ~」と噛んで笑いを誘いながら、「これからも見守って」とまとめた。

 大賀は、「来年度のさくら学院いいなって思えるように必ずするから、もう安心して卒業してね」と、いつもの上から目線で笑わせた。倉島は「中3と過ごした時間は短かったけど、楽しい思いも悔しい思いも4人と一緒だったから、この思い出は宝物です」と爽やかに語った。磯野は「伝えたいことはひとつだけ」と言い、4人にひとりずつありがとうを言いながら抱きしめた。そして「ここまで応援してくれた父兄さん、今までありがとうございます、来年度もよろしくお願いします」と締め、拍手を浴びた。

 卒業生のメッセージ。野津は「悔しい思いもしたし辞めたいと思ったこともあったけど、父兄さんの笑顔を見れたり、メンバーと苦しいレッスンを乗り越えられたことが宝物。ありがとうございました!」と語り、田口は「卒業すると同時にネガティブキャラも卒業」と宣言し、拍手を浴びる。「これからはヤングライオンではなくて、虎姫一座の研修生・ヤングタイガーとして顔笑ります。NHKホールの皆さん、愛してまーす!」と叫んだ。

 水野は「時間がギリギリということで……」と切り出す。気づけば時間は20時まであとわずか。いわゆるシンデレラタイム直前になってしまった。続けて「時間がギリギリなのでまとめると、由結は心から信じられ、心から大好きって思える仲間もいるし先生もいるし、卒業生も父兄さんもいるので、この先何か辛いことがあってもこの5年間を力にして、YUIMETALとしての夢も水野由結としての夢も全部叶えたいので、これからも応援お願いします」と晴れやかな顔で宣言し、最後に「来年度のさくら学院も見守ってあげてください」と付け加えた。

 菊地は「卒業したくないと思うけど、さくら学院は温かくて、父兄の皆さんもただいまって帰ってこれる場所を作ってくださってるので、私たちも見守っていきたい。父兄さんも2015年度のさくら学院を見守っていただけると嬉しいです」と後輩への想いを語り、最後にマイクを外すと地声で「さくら学院最高!ありがとうございました!」と叫び、父兄たちの涙腺を崩壊させた。

 時間が迫り、名残惜しそうに客席に向け手を振りながら舞台を後にする10人。最後の最後で、水野が感極まったように泣き出したのが印象的だった。色々な困難を乗り越え、やりきった故の涙だったと感じる。

 10人それぞれが大きな成長を遂げた2014年度のさくら学院。卒業生4人は大きな経験を糧に、それぞれの夢に向かい羽ばたく。卒業……それは悲しいことではない。見守ってきた生徒たちの成長した姿が眩しくて流れる涙は、恥じることなく思いっきり流そう。生徒たちも、父兄たちもそれぞれの想いを抱えながらキレイな涙を流した夜。

 渋谷の満開の夜桜は、巣立っていく4人の姿のように美しい。やがて、桜の大樹のように育つであろう4人を、いつまでも見守っていこう。


セットリスト
01 目指せ! スーパーレディー -2014年度-
02 School days
03 Hello ! IVY
04 ご機嫌! Mr. トロピカロリー
05 仰げば尊し ~from さくら学院 2014~
06 天使と悪魔(バトン部 Twinklestars)
07 Spin in the Wind(プロレス同好会)
08 ピース de Check!(購買部)
09ミラクル♪パティフル♪ハンバーガー~プリンセス☆アラモード~しゃなりはんなりどら焼き姫~よくばりフィーユ~あちゃ! ちゃ! カリー~ハッピーバースデー~ヒラリ!キラキラ☆ヤミヤミミュージアム(クッキング部 ミニパティ メドレー)
10 スリープワンダー
11 Planet Episode 008
12 ハートの地球(ほし)
13 未完成シルエット
14 宝物(中等部3年)
15 My Graduation Toss
16 君に届け
17 夢に向かって
~卒業証書授与式~
18 旅立ちの日に~J-MIX 2014~
19 See you...

DVD『さくら学院SUN! -まとめ-』

竹崎清彦 アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます! 80年代モノに詳しい。 
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