コラム

モーニング娘。道重さゆみという壮大な物語の終わりと、新たなモーニング娘。の始まり

2014年11月28日 07時00分

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 2014年11月26日。この日は本当に忘れられない日になった。この日、道重さゆみがモーニング娘。を卒業した。彼女らしく、愛のこもった素敵な卒業公演となった。

道重さゆみにとって、そしてこの10人でパフォーマンスする最後の曲となった『Happy大作戦』。

 モーニング娘。にとって、2010年12月15日『ライバルサバイバル』以来の横浜アリーナ公演は超満員。全国、そして海外でのライブビューイングやテレビでの生中継も行われた。モーニング娘。にとって久しぶりの横浜アリーナ公演を見られることはとても楽しみだったけれど、それと同時に道重さゆみの卒業の日が来てしまう。そんな複雑な気持ちを抱えていた人も多かったと思う。

 今回のツアーはとにかく道重さゆみのための、セットリストだった。ソロ曲はもちろん、久しぶりに披露された『Do it Now!』や6期のデビュー曲の『シャボン玉』など、彼女にとって思い出深い曲やお気に入りの曲が多く披露された。

 そしてこの日だけ披露されたのが、彼女が「人生の始まりの曲」と話した『赤いフリージア』。この曲は6期メンバーオーディションの課題曲で、道重の不安定な歌唱力から彼女が歌う『赤いフリージア』は「さゆーじあ」と呼ばれ、ファンの間で伝説となっていた。それから約12年。まだまだ不安定さもあり、決して上手いとは言えないかもしれないけれど、モーニング娘。として大きく成長したパフォーマンスを堂々と見せてくれた。美しいドレスを着た道重が、お花畑のようなサイリウムのピンクに包まれながら歌う姿はやっぱりかわいかった。

 『赤いフリージア』に続いて披露されたのが『歩いてる』。これは今回のツアーの中で回替わりで道重のソロ曲として披露されていたが、この公演では10人でのパフォーマンスとなった。この『歩いてる』は、昨年の秋ツアーでも道重がソロとして歌っていた楽曲。

 ちょうど1年前、2013年11月28日に行われた武道館公演では、道重以外の9人がこの曲を歌う道重を見つめ歩く演出があった。

 そのころは10人体制になって最初のツアーで、道重と9人の後輩たちという印象がまだ強く、9人にとって大きな目標である道重さゆみを目指し、歩いているようだなと思った。今回も9人が道重に向かって歩いていくのだが、今は10人でいるのが自然なことで、1人で歌う道重を9人が迎えに行き、メンバーみんなでしっかりと支えあっていた。「ひとりじゃないから みんながいるから」。モーニング娘。として過ごしてきた10人は、お互いを見合いながらそう歌っていた。これまでモーニング娘。を作ってきた先輩たちや、今このときモーニング娘。である彼女たちが歩いてきた物語の続きを、これからのモーニング娘。たちが、互いに支え合い、大きな愛で紡いでいくのを感じた1曲だった。
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