コラム

塚本舞 特別寄稿「アイドルを応援するということ ~うたちゃん15歳によせて~」

2015年06月25日 21時00分

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もっと好きと言えばよかった、なんて一体何回思えば、もう繰り返さずに済むのだろう。


これは失恋の話ではない。いや、失恋なのかもしれない
アイドルとファンとの関係に“ガチ恋”などという言葉があるが、それよりももっと淡く、より真面目に、私たちは誰しもアイドルに恋をしているのかもしれない。


昨年末、私たちの前に一人の天使が現れた。でもほんとは、きっと天使なんかじゃなかった。普通の女の子だったのに。私たちはそのあまりの美しさに、彼女を天使と呼んだ。


はにかんだ笑顔も、可憐な歌声も、たまに見せる強気な眼差しも、華奢なひざ小僧も全部、見るものを惹きつけ魅了した。


だけどその存在に、正直私はすこし戸惑ってしまった。


本当にバカな理由だけど、他にもずっと応援してきた子だっているのに、突然現れた彼女に心奪われてしまっていいものなのだろうか。そんなのって浅はかなんじゃないか。


くだらない自問自答を繰り返しているうちに、彼女はあっという間にみんなのスターになった。


私なんかが声を大きくする必要なんてない、いつだって完璧に可愛い笑顔で、これからもたくさんの人を照らし続けるんだから——。


そして半年の時が過ぎ、天使は私たちの前から姿を消した。

いつまでもいてくれるなんてあるわけない
いつまでも可愛い笑顔を見せてくれるなんてあるわけないのに

くだらないエゴとちょっとばかりの自尊心で、素直になれなかった自分を本当に恥じた。



ただそこにいることが奇跡で
存在を示してくれることが奇跡で
成長を共有してくれることが奇跡で

そんな贅沢すぎる幸せを、当たり前と慣れてしまっていた自分に気づいた。

“アイドル”は“アイドル”でいてくれるだけで奇跡なのにね。


だから私は、今を、きらめきを、この瞬間しかない奇跡を、切り取って胸に焼き付けて
いつも感謝をしながら、アイドルを享受していきたい。


失ったものはもう帰ってこないけれど、確かに彼女はそこにいた。
人は彼女を"まぼろし"というけれど、たくさんの幸せをくれたことを夢の中の出来事になんかしない。



うたちゃん、ありがとう。
うたちゃん、幸せになってね。

15歳のお誕生日、おめでとう。
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