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UPDATE|2016/04/27

ももクロSP! マーティ、4th『白金の夜明け』を聴いてガチで泣く

さて、ももクロのニューアルバムをガチ聴きするコラム、第2回目は4th『白金の夜明け』をお届けします! 前回、「いま新しいアルバムの構想を練っている」「3rd『AMARANTHUS』を聴いて改めてアイデアを考えなおさなきゃいけない」と語ったボクですが、『白金の夜明け』でさらにその思いを深めてしまいました……。

 気づいている人も多いと思うんだけど、シンフォニックなM1『個のA、始まりのZ -prologue-』の冒頭に出てくるオルゴールのメロディは『AMARANTHUS』のラスト曲『HAPPY Re:BIRTHDAY』のメロ。つまり両アルバムをiTunesなどで連続で聴くと、2つが繋がっているように聴こえる。これはナイスアイデア!

 そんなM1『個のA~』に続くのは、M2『桃源郷』。これはももクロでは珍しいタイプの曲で、90年代後半のJ-POPの面影がある曲。アルバムのタイトルトラックであるM3『白金の夜明け』も、今までのももクロでは考えられない美しいスローナンバー。ゆったりとはじまり、途中からPerfumeなどを連想させる打ち込みナンバーに変わっていく。

 と思ったら、M4『マホロバケーション』では、ももクロらしいアッパーさが再来! 本曲はハマ・オカモト(ベース/OKAMOTO’S)、ピエール中野(ドラム/凛として時雨)という強力なリズム隊がバックアップしたファンクで、ファンク自体が実はももクロ初挑戦かも? やっぱり、このアルバムのももクロは一味ちがう!

 そして米国のハードロックバンド・KISSが提供したことで知られるシングルM5『夢の浮世に咲いてみな』、元々はブリトニー・スピアーズが歌う予定だったと言われているM6『ROCK THE BOAT』。いわばこの2曲はアメリカつながりというわけか。

 続く王道バラードのM7『希望の向こうへ』でクールダウンした後は、ORANGE RANGEのメンバーが作ったM8『カントリーローズ -時の旅人-』。これがこれまたストレンジなアレンジ、ぶっ飛んだメロディ展開を持つ異色ナンバー!

 その後に登場するのは『AMARANTHUS』に曲『デモンストレーション』を提供している清竜人・作詞作曲によるM9『イマジネーション』。まるでミュージカルのような急展開に次ぐ急展開のメロディを持つ本曲。ヒャダインさんのウルトラ・ハイパー・ステロイド・バージョンって感じで、改めて清さんのスゴさを実感!!

 そしてボクがギターで参加しているシングルM10『MOON PRIDE』、NARASAKIさん作曲のシングルM11『『Z』の誓い』というアニメ主題歌の2連発を経て、本アルバムの中の山場へ。ヒャダインこと前山田健一さんがコンポーズしたM12『愛を継ぐもの』です。清竜人さんの『デモンストレーション』『イマジネーション』を上回る複雑なメロディとアレンジが満載。まるで富士急ハイランドのFUJIYAMAにでも乗っているような気分! 前山田さん、やっぱり天才ですよ、本当に!!

 そしてここでまたまた以外な展開が。M13『もっ黒ニナル果て』は、アナログで限定発売された『HIP HOP SELECTION 7inch VINYL -LIMITED EDITION-』に収録の、初の本格的ヒップホップ・ナンバー。続くラストのM14『桃色空』はKinKi Kidsの堂本剛が作詞作曲した、60~70年代の黒人音楽的なメロウな曲。まさかこんなにリズミカルでソウルフルなももクロが聴けるとは! 特に『桃色空』ではゴスペル風のコーラスまで聴こえてくる。もう、涙ぐみそうになったよ。

 そんな様々な衝撃を受けつつ、4th『白金の夜明け』のリスニングは終了したのでありました。

 こうして、ももクロに2枚のニューアルバムを休みナシでぶっ通しで聴いてきたわけだけど、ボクはこの気持ちをどう表現したらいいんだろう。言葉にするのがすごく難しい……。次回までに考えておくからちょっと待って!


(構成・文/尾谷幸憲 協力/バラン野島)


Marty Friedman
マーティ・フリードマン
ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。

新番組『アイドルお宝くじ』にナレーション出演中

テレビ朝日/毎週金曜日 26:50~
BS朝日/毎週土曜日 26:30~
CSテレ朝チャンネル1/11月7日スタート・毎週金曜日 24:00~

【公式HP】http://www.martyfan.com/

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