連載/特集

ももクロSP! 3rd『AMARANTHUS』と4th『白金の夜明け』で、ももクロは現代のビートルズになった。

2016年04月30日 07時00分

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 というわけで、ももクロSPと題して、3rd『AMARANTHUS』と4th『白金の夜明け』をぶっ通しで聴いてきたわけですが、最終的な感想をここで述べたいと思います。

ももいろクローバーZ 4thアルバム『白金の夜明け』

 アルバムを聴く前、この連載のスタッフは「ももクロのニューアルバムは日本の『サージェント・ペパー』だ」と語っていた。ボクもその言葉に激しく同意します。この2枚はアイドルの作品ではなく、アーティストの作品といっても過言ではない。いや、むしろアーティストの作品だと思う。ももクロは、この2枚で完全にアイドルを超えてしまった。

 だってこのアルバムに入っている楽曲は、アイドルソングのフォーマット(ヲタ芸やコールを入れやすい曲)を逸脱したものが多いでしょ。キー・チェンジ(転調)やテンポ・チェンジは当たり前。「別の曲がはじまったのか?」と思うほど1曲1曲のアレンジが複雑。なのに、それが違和感なく、ひとつの曲の中に収まっている。しかもその曲たちが正しい順序で、それぞれのアルバムに収録されている。聴く者を絶対に飽きさせない。これは奇跡ですよ。

 後の時代から振り返ったときに、この2枚のアルバムは2010年代のJ-POPの名盤になると思う。まさにゲーム・チェンジャー。ここから日本のJ-POPの歴史が変わる……そう断言してもいいくらいです。

 なぜって、多くのコンポーザー/ミュージシャンたちはこの2枚を超えた作品を作らないといけないんだよ?(何せボクも、構想中だった自分のアルバムをイチから練り直さなきゃいけないと思ったほどだから)。そして、ももクロ自体もこのアルバムを超えていかなければならない。これは相当、骨が折れる作業だ!

 かつてビートルズは『ラバーソウル』(1965年)や『リボルバー』(1966年)、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)といったアルバムで、自分たちのイメージを刷新し、新しい音楽を切り開いていった。それを同じことを、今、ももクロはやっている最中なんだと思う。『4人はアイドル』だったビートルズが、アーティストに変貌していったようにね。

 今後、ももクロが一体、どこに行くのか? どこに向かうのか? 今後もいちファンとして、いちミュージシャンとして彼女たちを見守っていきたい。そう思ったマーティでした。以上です!!


(構成・文/尾谷幸憲 協力/バラン野島)

Marty Friedman
マーティ・フリードマン
ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。

新番組『アイドルお宝くじ』にナレーション出演中
<O.A.情報>
テレビ朝日/毎週金曜日 26:50~
BS朝日/毎週土曜日 26:30~
CSテレ朝チャンネル1/11月7日スタート・毎週金曜日 24:00~

【公式HP】http://www.martyfan.com/
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