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「人生で一番濃い時間だった」乙女新党が最後に見せた最高のステージと感謝の想い

2016年07月08日 07時00分

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 2012年12月に結成され、2014年7月のメンバーチェンジを経て活動を続けてきた乙女新党。その3年半に及ぶ歴史が、7月3日にTSUTAYA O-WESTで開催されたラストライブ『乙女新党 第二幕・最終章 ~旅立ちのうた~』にてついに終止符を打った。

 その景色はまるで、これから伸び行く若いグループのライブさながらだった。身動きできないほどにフロアを埋め尽くしたファンが、目の前で繰り広げられる光景のすべてを焼きつけようと、真剣な表情でステージを見つめる。ステージ上手には女性専用ゾーンが設けられ、決して少なくない女性ファンも、思いつめたような表情を見せていた。

 そして定刻通りに始まったラストライブ。ステージに登場したメンバーの表情は晴れやかだ。涙のかけらもない笑顔で、乙女新党としての最後の務めを果たそうと、6人は懸命にパフォーマンスを続けた。
 

ラストライブに臨む乙女新党

 この日、メンバーのセリフはほぼ曲紹介のみで、MCはほとんどなかった。衣装チェンジの時間にはこれまでの歴史を振り返るビデオを上映。4人編成の第一幕に始まり、新メンバーのオーディション風景、6人編成になった第二幕で初めてのライブ、オーストラリア・ケアンズでのPV撮影などが次々と映し出される。

 それらのすべてが今となってはキラキラした思い出ばかりだ。ビデオのなかで交わされる会話に、ファンの間から笑いがこぼれる。実にいい雰囲気で、ラストライブは進行していった。
 

緒方と相原の2人で『NとS』を披露

 驚くべきは、パフォーマンスの完成度だった。歌唱力に難のあるメンバーが少なくない乙女新党だったが、この日はそれをほとんど感じさせなかったのである。最後の晴れ舞台を飾るため、よほどの練習を積んできた様子が伝わってくる。

 何より強調したいのは、病気療養から復活した長谷川愛里が全曲に出演し、大過ないステージを務めたこと。この日のライブだけを見たら、彼女が不在だった期間があるなど信じられないはずだ。
 

田尻と高橋の2人が出て来たら曲はもちろん『凸凹解決せんせーしょん』だ

長谷川と其原の中学生コンビによる『世界で一番君が好き』

 そんな彼女たちの様子が変わったのは、実に15曲目に披露した卒業ソングの『サクラカウントダウン』だった。歌詞の内容に高まったのか、相原まりが突然、声を詰まらせたのである。

 そんな相原をメンバーたちは立ち代わりハグし、頭を撫で、慰める。きっと相原は全員分の涙を代わりに流してくれたのだろう。曲が終わるころにはもう涙もあがり、再び笑顔モードの乙女新党がそこに現われていた。
 

この鮮やかなメンバーカラーも見納めとなった

 そんなラストライブは本編の全18曲を一気に駆け抜け、アンコールに。ここで披露したのは『始まりのうた』だ。そう、まだ十代の彼女たちにとって、この解散は始まりの第一歩でもある。ファンもそれを分かっているから、決してしんみりしすぎない、多幸感にあふれる空間を作り出していたのだろう。

 ここでやっとメンバーが口を開く。乙女新党としてファンに捧げる最後の想い。そんな重みのある言葉を他人が勝手に編集することができようか。後述するコメント全文から、メンバーの想いを感じ取っていただきたい。
 

アンコールでは白いTシャツに着替えた。彼女たちは今後、何色に染まっていくのだろうか

 6人のコメントが終わり、少ししんみりしたところで緒方真優が「なに泣いてんのみんな? アンコールだよ! ラストだよ!」と声を張り上げる。そんな声にファンも最大級の歓声で応えてみせた。

 全21曲を駆け抜けた乙女新党。最後はステージの下手、上手、そして中央でファンに向かってカーテンコールで応えてみせた。アイドルとは儚いもの。しかし、枯れない花がないように、儚いからこそアイドルは美しく輝く。そんな宿命を感じさせながら、乙女新党という大輪は美しく散っていった。みんなの心の中に咲き続ける6輪の花を残して。
 

ステージの右、左、正面、2階席と、目の前に広がるすべての景色が彼女たちの目に焼き付いたことだろう

【メンバーコメント 全文】

其原有沙 人生で一番濃い2年間だったんじゃないかなと思います。ただひたすらアイドルになれるように頑張って頑張って、頑張れば頑張るほど大きな壁にぶつかったりとか、メンバー内でもケンカだったりとかいろんなことがあったけど、乙女新党にいる時間が心から楽しくて、乙女新党が家のような、そして党員さんは私の家族のような存在で、毎回楽しかったです。

 解散が決まって、握手会とかで「もっとアイドル続けてほしい」って言われたときはすごく嬉しかったです。あまり言葉にするのが得意ではないので、歌好きの有沙ということで私の好きな奥華子さんの『元気でいてね』のワンフレーズを歌おうと思います(独唱)。

 乙女新党は私のずっとずっとお家という存在でいてほしいです。乙女新党は解散しますが、自分で頑張って一歩ずつ一歩ずつ進んでいきたいので、みなさんこれからも見守ってくれたらうれしいです。本当にありがとうございました。
 

其原有沙 2001年8月24日生まれ

長谷川愛里 私は乙女新党に入った時に、乙女新党のオーディションがなかったらアイドルになってなかったので、乙女新党になってすごい家族のような存在の人がいっぱい増えて、本当に心から感謝しております。私は乙女新党になる前は恥ずかしがり屋で、自己紹介くらいしか言えなかったんですけど、最初のころからファンの方々に温かく応援してきてもらって、すごい元気が出たし、悔しいことがあってもお手紙とか、復帰の時は千羽鶴とかいろいろくださって、本当に私の元気になっています。

 皆さんのおかげでハッピーオーラ長谷川愛里がいると思うので、本当に感謝しております。乙女新党が解散しても、乙女新党の気持ちを忘れずにこれからも前に進んでいきます。これからも一人になったとしても応援よろしくお願いします。
 

長谷川愛里 2001年8月27日生まれ

緒方真優 最後は気の利いたことを言わないといけないのかなと思っていて、この言葉を一週間前から考えていたんですけど、私はやっぱり気が利いてないので、自分らしく行こうかなって思います。

 私はたぶん、オーディションを受けてなかったら、あそこ(女性専用エリアを指さす)にいたと思います(会場笑)。あそこにいて、乙女新党の応援だったり、横丁(アイドル横丁夏祭り!!)行ってアイドルさん観たりだとか、してたと思うんですよ。けど、ずっとアイドル好きで見ていくと、アイドルになりたいって思って、応募しようと思って応募して、自分の憧れていたアイドルになれて。目標は何かなって思ったら、自分が推したくなるアイドルになろうってずっと言ってきました。

 正直、私、性格ちょっとおかしいので、自分が自分を見て推したいかなっていつも思ってました。全然しゃべらないし、毒舌ばかり言ってるし、そんな私をたくさんのファンの方が応援してくれて、緑色のペンライト持ってくださったり、たくさん支えられてるなって思いました。すごく楽しかったです。アイドルになれて本当に幸せでした。最後まで緒方真優の応援をしてくれて、乙女新党を応援してくれて、本当に有難うございました。
 

緒方真優 1999年10月15日生まれ

相原まり 私が乙女新党に入ってから2年が経ったんですけど、最初は芸能界に入ってからまだ右も左も分からなくて何もない私だったけど、マジメとか乙女新党の良心とか面白くないとか、私のキャラを作ってくれたのは党員のみなさんとメンバーで、今日のライブでも絶対に泣かないって決めてたけど、泣いちゃって。

 でも私はきっとそれだけこの乙女新党っていう場所が大好きだから、だから自分が思っていた以上にこの場所が好きで、今日で終わりっていう実感は全然ないけど、でも皆さんと一緒に作ってきた時間は決して消えないし、皆さんの心の中に乙女新党がずっとあれば、こうやって6人で歌ったり踊ったりすることはなくても、心の中に乙女新党がいれば、それで私はいいです。

 これまでの2年間は無駄なんかじゃなくて、すごく大切な日々で、今日っていう日が終わりになっちゃうというのは寂しいけど、でもみんなそれぞれ前に向かって歩き出しているので、これからは一人一人別々の道を歩むけど、引き続き応援よろしくお願いします。今日は来ていただきありがとうございました。
 

相原まり 1999年12月24日生まれ皆さん本当に3年半ありがとうございました。

田尻あやめ 私は4人のころから乙女新党をやっているので、4人から6人になり、優里花とあやめは約3年半、乙女新党を続けてきたんですが、この3年半を言葉に表わすのはすごく難しくて、いっぱいみんなに伝えたいことはあるんですけど、やっぱり私は感謝することしかできないから、みんなにお礼が言いたいなって思います。

 まずは私は家族にお礼を言いたいなって思います。私が乙女新党に入った時は静岡にいて、お母さんと一緒に東京に来たんですけど、そんなの一人じゃできなかったし、本当に両親の支えがないとできないことで、あやめがアイドルになる前はちょっと道を外しそうになったんですけど(会場笑)、でもアイドルになったらお母さんたちが支えてくれたから今のあやめがいて、本当に迷惑かけまくっちゃったけど、でもお母さんとお父さんは決してあやめに続けろっていうことはなかったんですよ。あやめが辛いなら辞めなって言うけど、楽しいなら続けるべきだし、その辛いぶん楽しいんじゃないのって言ってくれたから、あやめは今こうして楽しめてます。だから本当に家族には感謝しています。

 そしてスタッフの皆さんやマネージャーさんとか、陰で私たちのことを支えてくださった皆さんは、あやめはスタッフさんとかにも言いたいこととか言っちゃうし、すごい手がかかる子だったと思うんですけど、でもあやめが納得するまでいつも説明してくれて、本当にお母さんみたいな存在でした。(スタッフのほうを見て)お母さん! スタッフさんもすごい大変なのに乙女新党を支えてくださって、本当に有難うございます。

 そして最後にメンバーに言いたいなって思うんですけど、最初4人から6人になったときは、たぶんあやめは全然心を開いてなくて(会場笑)、本当にどうしようって、後輩入ったら甘えられなくなっちゃうしってずっと思ってたんですよ。でも、私いつもメンヘラキャラとか言っててメンヘラ出しちゃうんですけど、あやめは小さいころ学校とかでイジめられてて、自分の感情とか伝えるのがすごい苦手だから、集団行動とかも全然できない人だったんですよ。だから有難うとかゴメンねとかも普通に言える子じゃなくて。でも乙女新党に入ったら、優里花だったりみんながすごい支えてくれて。相談を聞いてくれたりみんなあやめのこと見てくれて、仲間っていいなって初めて乙女新党に入って、自分には支えてくれる友達、そして仲間だなって思ったんで。メンバーのことが、本当にいつも全然言えないけど、本当は大好きです。

 最後に党員の皆さん、今まで3年半私たち乙女新党を応援してくれてありがとうございます。私はアイドルになって最初の頃は辛いこともたくさんあったし、辞めたいなあって思ったこともあったけど、今日改めて思ったことがあります。それはアイドルをしていてとっても楽しかったです。幸せでした。それもファンの皆さんがこうしていてくれたから、こんなあやめに好きだよって言ってくれて支えてくれたから、そして私の事をみんな、ダメなときはダメだよって怒ってくれて、本音でぶつけてくれるから私も本音でぶつけられて、本当に家族みたいな存在でした。これからも乙女新党がなくなっても、消えるんじゃなくて、乙女新党って形はあるし、みんなの心の中には乙女新党はずっとあるから、これからも私たちの絆はずっと切れないし、私たちが夢の先で会えるように、これからもみなさんには本当にずっと見ててほしいし、支えててほしいです。でももう私は「こんなあやめ」って言いません! ここまでしてくださった皆さんがいるので、もう「こんな」とか言わないで、自身を持ってこれからは胸を張って生きていこうと思います! 皆さん本当に3年半ありがとうございました。
 

田尻あやめ 1998年5月28日生まれ

高橋優里花 今日の目標は感謝を伝えるライブにしたいって言ったんですけど、伝わりましたか? 優里花はステージの上でアイドルしているときがすっごく楽しくて、みんなの前でこのステージの上でアイドルしてて、ペンライトとか見えるし、「優里花ちゃん!」って言ってくれるのがすごく見えるし、それがすごく幸せで、自分でもアイドルが一番向いているんだなっていつも歌いながら思って、みんなのことを見てます。みんなが楽しそうにしている笑顔がすごく大好きで、自分がもっともっとキラキラすれば、もっともっとファンの人も楽しんでくれるし、もしかしたらもっともっと「いいなあ」って思ってくれる人が増えるんじゃないかなって、一つ一つのライブを大切にしてきました。

 4人の時は最初は本当に優里花も入ったばかりで、芸能界に入って半年ぐらいでアイドルになって、全然ファンもいなかったのに、いまこうしてこんなにたくさんの自分のことを応援してくださるファンの皆さんがいて、すっごく感謝しています。これからはアイドルじゃなくなっちゃうけど、みんながこうして自分のことを応援してくれたことは、絶対に忘れないです。自分もアイドル好きだし、なりたかったアイドルさんになれて、応援してくれてる方の気持ちもすごくわかるから、もっとこれからもアイドルじゃなくなっても高橋優里花として、ちゃんとみんなの前に出れるように頑張っていきたいと思います。

 あとメンバーのみんなには、4人から6人になって、リーダーですって発表されて、全然しっかりしてないし、4人の時もみんなに甘えてばかりで全然何もできないのにリーダーって言われて、どうしようってずっと不安で、でもリーダーだから不安な顔見せられないし、優里花が不安になっちゃったらみんなも不安になっちゃうなと思って、ずっと笑顔でいようって思って心に決めてて。でも辛いときはファンのみんながお手紙で「ちゃんと見てるよ、優里花ちゃんは本当は辛いけど頑張ってるよね」って、手紙読んで「分かってくれてるんだな」って思えたときはファンの人って本当に大切だし、ちゃんと見てくれてるし、ちゃんと応援してくれてるなって思って、ああ幸せ者だなって思いました。そうしてファンの皆様が支えてくれたおかげで、私はリーダーとして全然ダメダメでしたけど、頑張ってこれました。

 メンバーみんなも支えてくれて、優里花が間違っちゃったら「そこは違うんじゃない?」ってちゃんと言ってくれたり、みんなで支え合ってきた乙女新党だなって思いました。ファンの人も含めて、スタッフさんもいつも叱ってくれたり、褒めてくれたり、アドバイスをくれたり、家族のみんなもいつも帰って来て疲れてたりして冷たくしちゃったりもしたけど、それでも文句も言わずに支えてくれたし、すごく自分の道を真っ直ぐにみんな支えてくれたんだなって。みんなの支えがあったから自分はアイドルとして頑張れたんだなって思えました。本当に皆さんには感謝しています。みんながいたから今の私がいます。これからもそこの感謝を忘れずに生きていきたいと思います。本当に3年半応援してくれてありがとうございました。これからも一人ずつ頑張っていきますので応援してください。本当にありがとうございました。

高橋優里花 1997年7月22日生まれ

【乙女新党 第二幕・最終章 ~旅立ちのうた~ セットリスト】

M01 ビバ!乙女の大冒険っ!!
M02 ボクだけの世界
M03 わっしょいクリスマス
M04 とりことりことりこ
M05 NとS /まりと真優 from 乙女新党
M06 キミとピーカン☆NATSU宣言っ!!! 
M07 乙女の365日
M08 ファイヤイヤっ!!! 
M09 凸凹解決せんせーしょん /あやめと優里花 from 乙女新党
M10 ツチノコっていると思う   ?♥
M11 胸を張ってこう!
M12 わんだほーにゃんだほー
M13 世界で一番君が好き /有沙と愛里 from 乙女新党
M14 雨と涙と乙女とたい焼き
M15 サクラカウントダウン
M16 もうそう★こうかんにっき
M17 2学期デビュー大作戦!! 
M18 新・乙女新党のうた
En1 始まりのうた
En2 お受験ロッケンロール
En3 ときめき☆パラドックス

■乙女新党 オフィシャルウェブサイト
http://otomeshinto.com/
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