月刊エンタメ

THEポッシボー橋本愛奈、奇跡のV字回復を語る「いつこの景色が見られなくなるか分からない」

2014年01月04日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 月刊エンタメ2月号に掲載された「アイドルAWARD 2013」。昨年のアイドルたちの様々な活躍を表彰するこの企画内で、見事カムバック賞を受賞したTHEポッシボーには直撃インタビューを敢行したのだが、メンバーの橋本愛奈の話はあまりにも濃すぎ、その大部分が誌面に収まりきらなかった……。そこで今回、エンタメNEXTではそのインタビューの完全版を掲載。ほぼ9割5分が誌面未公開の内容です!

THEポッシボー

2006年8月、ハロプロエッグ選抜メンバーで結成。2013年で8年目を迎えるベテラングループ。左から後藤夕貴、橋本愛奈、岡田ロビン翔子、秋山ゆりか、諸塚香奈実。

 インタビューに入る前にまずTHEポッシボーのこれまでを簡単に振り返っておこう。THEポッシボーは2006年に結成された5人組アイドル(現在/結成時は3人、その後3人の加入、1人の卒業を経て現在のメンバーに)。元々はハロープロジェクト エッグのメンバーで結成されていたが、その後、2010年にメンバー全員がエッグを卒業、同じくつんく♂氏がプロデュースするNICE GIRLプロジェクト!の一員となった。

 デビュー後、横浜BLITZで華々しくライブを行なうなど、順調に活動を続けていたが、その後失速。2010年冬頃からCDをリリースできないという開店休業状態に陥る。その後、メンバーの話し合いを経て(※詳細はインタビューを参照)、ライブを中心とした精力的な活動を開始。2013年は8thシングル『乙女!Be Ambitious!』(9月11日発売)がオリコン5位を獲得するなど見事なV字回復を果たした。

インタビューに答えてくれた橋本愛奈(21)は実力派ぞろいのTHEポッシボーのなかでも随一の歌唱力で知られる

――奇跡のV字回復おめでとうございます!

橋本 あ、ありがとうございます。ただ、V字回復って言ってもようやくデビュー当時と同じ位置まで戻ってきたっていうぐらいで。ここから先は見たことのない世界なので若干ビビっています(笑)。

――V字回復っていうことは、裏を返すとどん底時代があったわけですが(笑)、どん底時代はどういう感じだったんですか?

橋本 ホントにお客さんが減りましたね。私たち、デビュー当時はいきなり横浜BLITZでバーンって単独ライブをやらせていただいたんです。それでその次は赤坂BLITZ、その次は渋谷O-WESTと。

――順調にライブをこなしていったと。

橋本 はい。でも、よくよく考えたらその頃から会場のキャパはどんどん小さくなっていってるんですよね(笑)。

――デビューがピークで、そこからすでに下り坂は始まっていたと。

橋本 ただ、その時はまだシングルもリリースできていたんで、気づかなかったんです。リリースするペースは落ちていったんですけど、その頃は逆にポジティブに捉えていたんです。ほら、アーティストの方ってバンバンCDをリリースする方って少ないですよね。ああ、私たちもそういう感じになってきているのかなって(笑)。

――ポジティブすぎますよ(笑)。

橋本 もちろん、そんなはずはなくて、ただただ確実にお客さんが減っているだけだったんです。でもスタッフさんも、スタンディングのライブハウスなのにイスを出したりして気を遣ってくれていたんで、気づかなかったんです。それからCDリリースのペースはどんどん落ちて、ついに2年間ぐらいCDをリリースしていない期間があったんですけど、当時も急に仕事がなくなるってわけではなかったので気づきませんでした。舞台とか個人の仕事があったんで、今は個々で頑張る時期なのかなと。

――あくまでもポジティブですね(笑)。

橋本 はい(笑)。それで、いざTHEポッシボーとして結集してみたらお客さんが100人切っていて、「あれ? これダメじゃん」、「ヤバイことになってない?」って気づいたんです。それでメンバーで集まって話し合って、このままなぁなぁで中途半端に続けていくのは意味がないから一区切りつけようと。スタッフさんに「もう一度頑張ってやり直すのか、辞めさせるのか決めてください。私たちは頑張りたいです」って言いに行ったんです。それが、2011年ですかね。それからスタッフさんに協力していただいて、ライブを中心に頑張っていこうってなって、ビクターさんに移籍させてもらって今に至ります。

ポッシボーのライブでは「ポ」の文字をあしらったフラッグが目を引く。「possible」(可能性)の意味を込めたものだ

――最後、駆け足になりましたね(笑)。当時、復活できるという自信はありました?

橋本 いやぁ、まったくなかったですね(笑)。ライブで「自由に動いていいよ」って言われたんですけど、それまで自由になんてやったことなかったから、どうしていいか分からなくて。そういうので自信がなくなったりしていたんです。もう、5人で励まし合って支え合うしかなかったですね。5人いるしなんとかなるでしょって。

――どのあたりから「ウチらきてるな」って実感したんですか?

橋本 そんな! きてるなっていうのは今でもないですよ! ちょっと回復してきたなっていう程度で。でもちょっと流れが変わったなって感じたのは、対バンが増えてきた頃ですかね。メンバーみんなでTwitterでエゴサーチって言うんですか? "THEポッシボー"で検索するんですけど、「ライブ熱いよね」とか「面白いらしいよ」とかそういう書き込みが増えたんです。

――あ、やはりエゴサーチはされますか?

橋本 しますよ(笑)。その潜っている時代は「THEポッシボーってまだやってたんだ」とか「THEポッシボーってオバさんになったな」って書き込みもあって、そういうのも読んでましたし(笑)。

――そういう書き込みに腹を立てたりは?

橋本 もちろんいい気持ちはしないですけど、腹を立てたりもしないですね。だって客観的に見ると、まだやってたんだって言われてもしょうがないなと思うんで(笑)。ただ、逆にあまりよくない意見を見て気合いを入れ直すとか、そういうのはありましたね。

――当時辞めたいと思ったことは?

橋本 私はなかったですね。特にもう一度結束してからは。そこで辞めたらそれこそ、「まだやってたんだ」っていう人の思うつぼじゃないですか(笑)。

――その頃のモチベーションはなんだったんですか?

橋本 やっぱり5人ってことですかね。一度どん底を経験したからこそ、5人の結束が深まったし、今このメンンバーならもう一回夢を見られるんじゃないかなと思ったんです。

歌唱力でグループをけん引する橋本。メンバー5人それぞれの個性が際立っており、バランスの良さが魅力だ

――どん底時代と今で、ぶっちゃけ会社とか周りの大人の対応で変わったことはあります?

橋本 う~ん、対応はそんなに変わらないですけど、現場のスタッフさんの人数は確実に増えましたね(笑)。昔はゲネプロにスタッフさんが2、3人しかいなくて、なおかつ打ち合わせの電話が入って誰も観ていないってこともありましたから(笑)。最近は音響さんもいてくださって、照明さんもいてくださって、ビクターの方も観に来てくださったりしますから。

――それこそ、先日ライブにビクターの偉い方が観覧に来たってお聞きしましたけど。

橋本 そうなんですよ! 社長さんと副社長さん、取締役の方が来てくださったんです。ただ、その時ライブ中に社長さんのことを煽ってしまって……。

――煽ったってどうやって煽ったんですか?

橋本 斉藤社長という方なんですけど、曲中でロビン(岡田ロビン翔子)と私でリズムに乗りながら「斉藤社長も♪ もっと愛し合おうよ♪」って。ライブの後、ご挨拶させていただく時に謝ろうと思っていたんですけど、時間の関係でお会いできなかったんです。

――じゃあ、ただイジって終わったと(笑)。

橋本 そうなんです。だから感想もお聞きできていないんで、ちょっと怖いです。謝りたいです。

――THEポッシボーのライブ煽りはアイドル界一だとも聞きますけど、無茶苦茶しますね(笑)。偉い人と言えば、バックバンドのメンバーも会社の偉い人だという話を聞きますが。

橋本 はい。取締役の方とかがやってくださっています。

――それだと後ろからスゴいプレッシャーを感じません?

橋本 それはないですね。ステージの上に立ったら関係ないですから。逆に「あれ? 今のところ音間違ってません」って言ったりしますから(笑)。もろりん(諸塚香奈実)なんて間違ったら叫んだりしていますよ。普段は絶対に無理ですけど(笑)。

――最初、バンドとやったときにとまどいはありました?

橋本 ありましたね。やっぱり音の聞こえ方がぜんぜん違いますから。自分の声も聞こえづらいし、どの音を頼りにして歌えばいいかわからなかったですね。音の面だけじゃなくて、バンドと一緒にやらせてもらって、今まで通り踊ってもなんか違うんです。それでここの振りを崩してみようとか、バンドが加わったことによって変わった部分は大きいですね。

――振りを崩す?

橋本 はい。決まっている振りを崩して、お客さんを煽りにいったりするんです。

――THEポッシボーのライブはアドリブの部分が多いと言われていますよね。

橋本 はい。一応こうしようって事前に決めている部分はあるんですけど、ライブでアドレナリンが出ると、メンバーみんながお客さんを煽りに行っちゃったりするんで、決まっているようで決まっていないですね。

――そのアドリブというかライブ感は、やはりバンドとやった影響が大きい?

橋本 そうですね。バンドも一緒になってテンポが速くなったりとかもありますから。最近、ライブの最後でよく『ヤングDAYS!!』っていう曲を歌わせてもらうんですけど、後半同じフレーズの繰り返しがあるんです。そこで、バンドだと音を小さくしてみたり、大きくしてみたり、私たちのすることに対して合わせてくれたりするんです。だから私たちもすごく自然体でできているというか、純粋に楽しいですね。

代表曲『ヤングDAYS!!』では、観客が一体になって左右に動く「ヤングDAYSトレイン」が名物となっている

――なるほど。ちょっと時間も少なくなってきたんで、ここで2013年の活動に話を変えますね。8月からは中野サンプラザを目指したツアーがありました(※観客動員数が2222人を超えれば中野サンプラザでライブができるというツアー)。

橋本 中野サンプラザは、ハロプロエッグ時代に最初に立った場所なので、そこで単独公演を行なうというのはTHEポッシボーの大きな目標なんです。ただ、見事に27人足りなくて辿り着かないという、ある意味THEポッシボーらしい結末で(笑)。

――27人ぐらいスタッフの方でなんとかしてくれよと思いますよね(笑)。

橋本 そうですよね。ツアーの千秋楽が大阪で、そこで2222人超えたかどうかの発表があったんです。ロビンが一度ステージからはけてスタッフさんに聞いて戻って来るっていう感じだったんですけど、ロビンが笑って入って来たのでいけたと思ったんです。その大阪公演は当日券がすごく出てソールドアウトしたって聞いていたし、こりゃいったなと。それで27人足らずって言われて……あの時の会場の空気って8年間活動していても味わったことがなかったですね(笑)。でもその時にファンの方たちがサイリウムで励ましてくれたんです。まだいけるからって言われて、みんなで大号泣して曲を歌ったんですけど、やっぱり人生ってそんなに簡単じゃないですよね(笑)。

――2013年でほかに印象に残っていることってあります?

橋本 え? なんだろう? いっぱいあって逆に困っちゃうな……。あっ、でも、ちっちゃいことで言うと、『全力バンザーイ!My Glory!』とか『乙女!Be Ambitious!』とかで渋谷のタワーレコードさんに看板が出たのは個人的に嬉しかったです。何度も見に行っちゃいました。そういう看板が出るのって『幸せの形』以来4年ぶりぐらいだったので。

――その4年ぶりの看板に象徴されるように2013年はV字回復を果たしましたが、2014年はどういう年にしたいですか?

橋本 “奇跡のV字回復”って言っていますけど、実際はまだまだなんです。まだギリギリで頑張っている感じなので。もっともっと上に行きたいですね。2013年はオリコンで5位を獲らせてもらったので、それよりも上の順位を目指したいし、ライブももっとやって会場も大きくしたい。2014年はやはり目に見える結果を出さないとヤバいなと。

――まだ危機感はありますか?

橋本 ありますね。常に隣り合わせです(笑)。いつこの景色が見られなくなるか分からないですし。

――目に見える目標は?

橋本 やっぱり中野サンプラザですね。

――なるほど。では最後にもっともっとファンを増やすべく、読者に一言いただいてよろしいでしょうか。

橋本 単純にムシャクシャした気持ちとかを吹き飛ばせると思うので、一度会場に遊びに来てください。

――ライブでムシャクシャした気持ちを吹き飛ばそうって、それアイドルが言うコメントじゃないですよ(笑)。

橋本 そうですね(笑)。でも、発散することって大事だと思うので、そういうのに適していると思うのでぜひ遊びに来てください。曲を知らなくても、メンバー全員で煽りまくるので絶対盛り上がれると思います。だからやっぱり、ムシャクシャしたらぜひ一度ライブに遊びに来てください(笑)。

■THEポッシボー オフィシャルサイト
http://www.tnx.cc/possible/

■THEポッシボー オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/thepossible/


 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

タグ: THEポッシボー