ライブレポ

@JAM in 台湾の初日を現地詳報レポ、ダンドル・女子流・でんぱ組が台湾のファンを沸かせた!

2014年01月21日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 アイドルライブイベント「@JAM」が台湾に進出! 1月18日~19日に台湾で開催された「KAWAII POP FES by@JAM in台湾」は、台北・西門町のライブハウス「河岸留言」を舞台に2日間で6組のアイドルグループが出演。1グループあたり1時間のステージで地元のアイドルファンを熱狂させた。

 開催初日の18日は、Dancing Dolls、東京女子流、でんぱ組.incの3組が出演。オープニングアクトは声優の水瀬いのりが務めた。

開場となった河岸留言は、台北の原宿こと西門町にある複合施設「西門紅楼」の一角にある

水瀬いのり

 オープニングアクトを務めた水瀬いのりは、声優と歌手の両方で活躍中。NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』にはアメ女の成田りな役で出演しており、昨年末の紅白歌合戦では「あまちゃん特別編」にて『暦の上ではディセンバー』を歌っている。声優の中でもアイドルとの共演が多いほうだと言えそうだ。

 台湾を含むアジア圏では、アイドルに先んじて声優による海外進出が進んでおり、海外ライブを行なっている声優は少なくない。水瀬自身はこれが初の海外ライブで、歌ったのはカバー曲のみだが、歌唱力の高さもあいまって現地ファンの反応は上場。本人もその歓迎ぶりに驚くとともに感激を隠せない様子だった。

水樹奈々の曲などを高らかに歌い上げた水瀬いのり。アイドルグループのファンにとっては初見だったかもしれない水瀬だが、その実力でファンを見事に引き寄せていた

 ちなみに台湾ではアーティスト名のひらがな表記を漢字に置き換えることが多く、水瀬の場合は「水瀬祈」と表記。オープニングアクトは「開場藝人」と表記され、水瀬も「私、芸人だったんですね」と笑っていた。

【セットリスト】

M1 気まぐれロマンティック(いきものがかり)
M2 innocent starter(水樹奈々)

想いのほかビビッドな観客の反応に、水瀬は素直に驚きの表情を見せていた

Dancing Dolls

 2012年9月にメジャーデビューした平均年齢17歳のダンスボーカルユニット。2013年6月の「@JAM 2013」にも出演しており、そこではアプガ、ドロシー、でんぱ組らと共演を果たしている。その激しいダンスは評価が高く、今回の台湾ライブでも他のグループに「刺激を受けた」と言わしめるダンスパフォーマンスで観客を魅了していた。

 そんな"ダンドル"だが、オリジナル曲の浸透度という面では他の5組に及ばないのも否めないところ。そこでダンスという強みをアピールするために、初披露の「ダンス作品入り踊ってみたメドレー」をここ台湾で投入した。

ピシっとそろったダンスを披露するDancing Dolls

 同メドレーには『ファッションモンスター』や『行くぜっ!怪盗少女』、『ポリリズム』といった定番曲を織り交ぜ、おなじみの振り付けを繰り出すたびに観客からは大きな歓声が。そしてメドレーのラストには台湾のスーパースター、蔡依林(ツァイ・イーリン)の『日不落』を持ってくるという小にくい演出。海外進出においては、こういった手法も効果的だということを示した形となった。

 そんなダンドルは、今回が初海外ライブなのに加え、なかには海外旅行そのものが初めてだというメンバーも。到着してすぐ記者会見、スペシャルライブ、そして翌日の本番という目まぐるしい日程のなか、熱いダンスを繰り広げたことには敬意を表したい。

6組中の一発目という難しいポジションを精一杯務めあげた

【セットリスト】

M01 Ring Dong
M02 メロメロバッキュン(Dance Ver)
M03 HELLO
M04 共犯のメロディー
M05 ダンス作品入り踊ってみたメドレー
M06 湾岸ワンダーダーリン
M07 sunshine
M08 DD JUMP
M09 神のまにまに
M10 ラズベリーラブ
EN1 アゲアゲアゲイン

ステージを終え、汗も引ききらないうちにグループショット。やりきった感あふれる表情を見せてくれた

東京女子流

 結成時から、日本のみならずアジア全域で活躍するグループに成長することを目的の一つとしている東京女子流。すでに香港とタイ、シンガポールでライブを行なっており、ここ台湾が4ヵ所目となる。台湾と香港ではアルバムも発売されており、中華圏での浸透度は今回の参加グループの中でも高いほうだろう。

ライブ後にはこんな晴れやかな表情を見せてくれた東京女子流。まさに手ごたえバッチリという様子が伝わってくる

 今回の訪台に際しては他のグループより早めに現地入りし、2月12日リリースの新曲『Partition Love』の中国語バージョンをレコーディングしたという。

 ライブでは『Partition Love』を歌ったあとのMCで、その中国語版をワンフレーズだけアカペラで披露。地元ファンからビビッドな歓声が挙がり、これには思わずメンバーも「やったね!」、「伝わったね!」と喜びの表情だ。

ファンも心得たもので、ピンクのサイリウムが客席を柔らかに染め上げていた

 さらに「東京女子流はアジア進出を目指しているので、いつかアジアツアーをしたときには(現地の言葉で)いろんな歌を歌ってみたい」と呼びかけ、さらなる喝采を浴びていた。

 また、『ヒマワリと星屑』を披露する前には、手に付けたヒマワリのオブジェを指して「ヒマワリという花をつけています」と説明。日本のファンには分かりきった手順だが、ライブを見慣れていない台湾のファンにちゃんと意図が伝わるように気を遣う場面には、海外ライブに慣れている様子をうかがわせた。

ヒマワリを手に付けた意味を説明するリーダー‎山邊未夢

『ヒマワリと星屑』で女子流らしいダンスパフォーマンス!

中江と庄司が実にいい表情でパフォーマンス。台湾は意外にも初めての彼女たちだが、すでにホーム感があふれていた

かなり横方向からもステージが見える構造の会場ゆえ、幅広く目を配るパフォーマンスとなっていた

 いっぽうで地元ファンも、女子流の曲をしっかり頭に叩き込んできているようだ。『おんなじキモチ』ではおなじみの、両手を左右に挙げる振り付けで会場全体が一体となる場面も。日本のアイドルと台湾のファンがまさに、おんなじキモチでライブを楽しんでいた。

 そしてポンポンが印象的な『頑張って いつだって 信じてる』に続く流れでは、まさに多幸感が場を支配していた。東京女子流のアジア進出は着実に、その歩みを進めているようだ。

東京女子流のライブときたら、やはりこの振り付け! 会場全体がおんなじキモチで嬉しそうに両腕を振り上げていた

ライブハウスゆえ、ステージと客席の近さも魅力のひとつ。目の前でこのパフォーマンスを楽しめた台湾ファンは大満足だったころだろう

『頑張って いつだって 信じてる』のポンポンパフォーマンスは会場の後方からもその全容がわかりやすいのが魅力

アンコールに激しめの『LolitA☆Strawberry in summer』をもってくることで、きっちりとセットリストを完結させた形だ

【セットリスト】

M01 Rock you!
M02 鼓動の秘密
M03 Limited addiction
M04 Liar
M05 Partition Love
M06 ヒマワリと星屑
M07 ちいさな奇跡
M08 おんなじキモチ
M09 頑張って いつだって 信じてる
EN1 Bad Flower
EN2 LolitA☆Strawberry in summer

今回の「@JAM in 台湾」では各アーティストのライブ後に握手会の時間が設けられていた。東京女子流の回では女子率も高かったようだ

でんぱ組.inc

 これまでにもパリやシンガポール、ジャカルタやバンコクでのイベントに参加し、海外経験の多さはトップクラスのでんぱ組.inc。なかでも台湾は彼女たちにとって、2012年11月に初の海外ライブを行なった特別な場所でもある。それゆえ3回目となる台北でのライブは、まさに自分たちのホームでもあった。

 そんなでんぱ組はアキバや萌えという言葉で語られることが多く、海外で広く受け入れられるフックとして"アキバ系アイドル"という肩書きは有効だろう。だが、彼女たちの存在が海外のファンにも深く刺さっていることにはまた別の理由がありそうだ。それは、独自の世界観にあるのかもしれない。

演劇風とも称される、独特のステージングで知られるでんぱ組.inc

 でんぱ組が歌う、弱い自分や傷ついた自分。ときには古傷をエグり出すかのようにつまびらかにされる負の一面。そこまでさらけ出したからこそ見えてくる、その先に開けた未来。そういった青春のもつアナザーサイドが、国は違えど多くの若者の心にズシりと響くのではないだろうか。

 そして、歌の世界観を補完し、さらなる表現力を加えるライブパフォーマンス。やはりでんぱ組.incはなによりライブを見るべきアイドルグループだ。それは1曲目の『でんぱれーどJAPAN』から始まっていた。いきなりメンバー5人がステージに寝転がる様は、アイドル文化を醸成した日本という国のディープな土壌を、でんぱ組流に表現した総合パフォーマンスと言っても過言ではないかもしれない。

この状態からライブが始まること自体、アイドルに対する既存の概念を打ち破っている

『Sabotage』で表現される対立感は、観る者に鋭い緊張感を味わわせる。単なるBeastie Boysのカバーとして捉えてしまったら、その世界観を見誤ってしまうだろう

『W.W.D.』でエグり出される弱かった自分。国は違えど、そこで表現されている感情は共有できるはずだ。

『なんてったってシャングリラ』で見せる、劇場的かつ力技な振り付けも台湾ファンの目を奪ったことだろう

 初見の台湾地元ファンはおそらく、そのパフォーマンスに度肝を抜かれ、そしてあっという間に引きずり込まれていったに違いない。アイドルのライブでは時折、「なにかスゴいことが起こっている」と思わせる瞬間があるが、今回の台湾で最もそれを感じさせたのは、でんぱ組のステージだったかもしれない。

 それでいて、『ORANGE RIUM』では客席がきっちりオレンジで染まったり、メンバーが一生懸命に中国語で挨拶するなかピンキー!(藤咲彩音)が手首に書いたアンチョコを見るとすかさず客席からツッコミが入ったりと、心地よいコミュニケーションが成立していた。アイドルは世界をつなぐのである。

 なおこの日、ライブの途中でピンキー!が手を痛めるというアクシデントがあった。ステージの一部に天井が低い箇所があり、そこに手をぶつけてしまったようだ。それでもほとんど表情を変えずに全力のパフォーマンスを続け、ほとんどのファンはアクシデントに気づかなったはず。そうやってトラブルを乗り越えていくのもまた、ひとつの経験として成長の糧になるのだろう。

『Future Diver』。リリース当時、メンバーたちは「でんぱ組.incはいつまで続くのか」と思っていたそうだが、2年2ヵ月後に彼女たちは台北のライブハウスで歌っていたのだ

『VANDALISM』の定番ムーブはピンキー!自身もお気に入りだとか。もちろん台湾のファンにもノーサンキューではない!

でんでんぱっしょんの華麗なリボンダンス! ちなみに撮影しているとリボンが頭に当たります。でも柔らかいから平気です。サイリウムパンチに比べればどうってことないです

3月12日発売の最新シングル『サクラあっぱれーしょん』を海外では初めて披露。相撲の動きも取り入れるなどあっぱれな曲だ

台湾でもでんぱ組のCDが発売されることがアナウンスされ、「こんばんがおー!」と喜ぶピンキー!(一部ウソ)

【セットリスト】

M01 でんぱれーどJAPAN
M02 Sabotage
M03 イツカ、ハルカカナタ
M04 W.W.D.
M05 ORANGE RIUM
M06 なんてったってシャングリラ
M07 Future Diver
M08 VANDALISM
M09 でんでんぱっしょん
EN1 キラキラチューン
EN2 サクラあっぱれーしょん

@JAM in 台湾の初日を締めてくれたでんぱ組.inc

■水瀬いのりオフィシャルブログ「今日も明日も幸せいのりっ」
http://ameblo.jp/inoriminase/

■Dancing Dolls Official Site
http://dancingdolls.jp/

■東京女子流オフィシャルサイト
http://tokyogirlsstyle.jp/index.html

■でんぱ組.inc公式サイト
http://dempagumi.dearstage.com/

■Kawaii POP FES by@JAM 公式サイト
http://at-jam.jp/kawaiipopfes/taiwan/
  • このエントリーをはてなブックマークに追加