FOLLOW US

UPDATE|2014/06/09

研究生・松村香織がたどり着いた2年越しのセンター

SKE48の終身名誉研究生である松村香織が、6月7日に開票された第6回AKB48選抜総選挙にて、アンダーガールズのセンターとなる17位にランクインした。

 2013年の第5回選抜総選挙で、研究生として史上最高位の24位でアンダーガールズ入りした松村。今年は速報にて9位というヒト桁順位に顔を出し、史上初となる研究生での選抜入りも期待されていた。

 開票イベント当日、徳光和夫氏が「ここで名前を呼ばれなければ選抜メンバー入り確定」という17位を読み上げる時点で、めぼしいSKE48メンバーは残り5人となっていた。松井珠理奈、松井玲奈、須田亜香里、柴田阿弥、そして松村香織である。もしチーム名がSKE48以外なら、ここで松村の選抜入りが確定となる。

 多くの期待をよそに、淡々と進む進行。徳光氏が17位の名前が書かれたペーパーを手にする。

「得票数 37,967票、SKE48……」

 果たして、SKE48の名前が読み上げられる。ここで一瞬のタメをつくる徳光氏、ひときわ歓声が大きくなる会場。当事者にとってはおそらく、心臓を鷲掴みにされる思いであったことだろう。

 少しの間をおいて、徳光氏の口から発せられた単語は「研究生」。ほかでもない、松村のことである。立ち上がって深々と礼をする松村。その表情に、喜びの色は感じられなかった。

 いつものようにビデオカメラを構えたまま、マイクの前へと歩を進める松村。うつむいたまま発した第一声は「正直言うと、とっても悔しいです」だった。それは彼女の本心だったに違いない。最年長24歳の研究生が狙っていた下剋上、小嶋陽菜を除くどの選抜メンバーよりも年上の松村は、本気で選抜入りを狙っていたはずだ。

 司会者からコメントを求められ、松村は終身名誉研究生やAKB48グループ研究生会会長という役職をとても美味しいと思ったというエピソードで会場を笑わせる。カメラにアップで抜かれた高橋みなみも、手を叩いて笑顔を見せる。

 いっぽうで、「正規メンバーになれないと公演の数も出れないし、コンサートも出れないし、メディアにもあまり出られなくてめげそうになったこともあった」との本心を吐露。最近こそポジティブな発言の多い松村だが、以前のGoogle+にはよく綴られていた、研究生としてのツラさである。

 だが同時に、松村には研究生としてのプライドもある。「研究生全体を盛り上げてアピールして、縁の下の力持ちになろううと1年頑張ってきました」と自らの1年を振り返り、さらに「研究生のみんな立ってください」と促す。一斉に立ち上がった研究生たちにどよめく会場。かつて選抜総選挙で、これほど研究生が目立った瞬間があっただろうか。

「48グループには、こんなに素敵な次世代を担う研究生がいるので、みなさんどうか、ひとりだけでもいいし、みんなが本当はいいんですけど、覚えていってほしいです」

 この言葉こそ、松村がAKB48グループ研究生会会長を務める意味であり、彼女だからこそ、この大舞台でできた行動ではないだろうか。松村自身の順位に関わらず、すべての研究生は松村の言葉から大きな力をもらったはずだ。

 そして松村は、奔放な発言で爪跡を残すことも忘れない。自らを「雑誌の48グループブスランキングで1位だった。もうちょっと可愛くならないと選抜にはほど遠いのかな」と笑いを取りつつ、「指原さんが去年センターでやってたから」と指原に言及すると、会場は笑いと拍手に包まれた。当の指原も「おい! おい!」と松村を指さしながらも、マンザラでもない表情だ。

 そして自らがセンターを務めることになったアンダーガールズ(17位~32位)について触れ、「48グループの一番のブスがアンダーガールズのセンターとしてAKBをグチャグチャにハチャクチャにぶっ壊していきたいと思います!」と宣言。ファンからの大喝采を浴び、指原もサムアップで松村を称賛していた。

 そんな松村が初めて選抜総選挙のランキング入りを果たしたのは2012年のこと。最終的に34位となった松村は、選挙活動中に「目標は49位か、あわよくば33位」と語っていた。すなわち、フューチャーガールズもしくはネクストガールズのセンターである。

 その目標は2年後に見事達成された。しかも、もう1ランク上となるアンダーガールズのセンターポジションとしてである。アンダーガールズの集合カットでは左に渡辺美優紀、右に北原里英という錚々たるメンバーを抑えて、堂々のセンターに陣取った。

RECOMMENDED おすすめの記事