コラム

アイドルのライブに行こう! この夏…〝間違いない〟FRESH!!!なラップアイドル

2014年07月04日 08時00分

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 毎日全国各地で行われるアイドルイベント&ライブ。もはや多すぎて何から見たらいいんだ!? と混乱する諸兄も多いはず。ということで、平日週末共にこれさえ見ておけばOKというグループを独断かつ偏見で勝手にチョイス。今回はアイドルラップグループ・lyrical school(リリカル・スクール)を。

 


 2010年7月に発足したヒップホップアイドルプロジェクト。同年8月にTENGAと協賛し「TENGAL6」というグループ名を冠したアイドルプロデュースが本格的にスタート。10月には最終メンバー6名の少女たちが選出されミニアルバム『まちがう』で本格デビュー。同タイトルは好事家たちから注目を浴び、2012年に発売されたフルアルバム『CITY』は今をトキメくトラックメーカー・tofubeatsを始めとした気鋭の作曲陣を期用する一方で餓鬼レンジャー・ポチョムキン、韻踏合組合・ERONEというヒップホップシーンの重鎮も迎え、アイドルミュージックの先鋭さを見せつけた。

 12年にはレコード会社移籍に伴い「lyrical school」と改名。以降コンスタントかつグレッシヴな活動を展開し、昨年発売された2ndアルバム『date course』はヒップホップアルバムとして、そしてアイドルアルバムとしても傑作と呼べる仕上がりに。

 豪華制作陣によるトラックの華々しさ、都市的な洗練されたヴィジュアルコンセプトもさることながら彼女たちの最大の魅力は「少女の日常感」にある。

 アイドルというものがある種の“非・日常感”の延長にある存在ならば、彼女たちはどちらかと言えば日々の生活の中にも潜む“日常的”な少女としての身近さが感じられる。

 だからこそ放てる普遍的な輝き、フワッとした軽快さ、そこに至る重みなどもダイレクトに包み隠すことなく出してくる。そのいわゆる“ザ・アイドル”では味わうことのできない、普通の少女だからこそ出せる共感できる愛らしさが不思議な感覚を与えてくれるのかもしれない。

 そんな彼女たちのライブを一言で表すと「楽しい」。それに尽きる。ステージで見せるラップスタイルはさながらガールズトーク、まるでカフェでコイバナで盛り上がる少女たちの姿を見ているようで華やかでにこやか。ダンスも目まぐるしく動く中テクニカルの向こう側にあるハジけが印象的、何より笑顔でみんな踊る。その姿についついこちらも笑顔になり、気がついたら一緒に手を振ってしまう。

 彩りを与える6本のマイク。KAWAII!!の裏に見えるお姉さんぶりが良いリーダーのayaka、献身的なまでのイヂラレ役マジメ少女ami、高身長でモデル体型+ガーリーな空気で和ますminan、どんな時でも物怖じしない自由な最年少hina、リリスクの特攻隊長兼ダイナモの元気印mei、ミステリアスでクールなネコ目少女yumiと六人六色な彼女たちの個性がぶつかることなく多様な画を描く。

「毎回同じライヴはしたくないから、その一瞬を最高に!」という信条の元、1ステージの度に見せる意匠を凝らしたライブは変幻自在。フリースタイルもかませば、寸劇のようなMCで笑いも誘う。先日行われたイベントでは12曲連続披露というチャレンジも見せ、共演者にして先輩たちであるLITLLE、Romancrewらに匹敵する凄味も見せ、その一方でラストは客席に降りてきてアカペラでのラップも披露、場内から大合唱が起こり多幸感をも演出した。彼女たちのライブの楽しさを凝縮する瞬間だった。

 この夏はおなじみとなった「TOKYO IDOL FESTIVAL」の出演の他にも「ROCK IN JAPAN」「夏の魔物」といった大型フェスへの出演も決まっている。とあるインタビューでmeiさんは「(夏フェスに出演すれば)絶対に盛り上げる自信がある!」語ったこともあり、その志が大会場でどのような耳貸すブームを起こすのか注目したい。数多くのイベント出演も決定しておりこの夏、彼女たちに触れたことがない人はぜひとも一度目にしてもらいたいものだ。

 今月15日には盟友・tofubeatsを迎えた新曲『FRESH!!!』をリリース、11月には恵比寿Liquid Roomという彼女たちにとって最大のハコが待っている。大舞台へと着々と歩む彼女たちの姿を目撃するなら今がその時だ!


 
田口 俊輔:アイドル、映画、音楽などについて書きたい系フリーライター/編集。アイドル関係では『Top Yell』『日経エンタテインメント』『アイドル最前線』『アイドル楽曲ディスクガイド』など
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