コラム

松井珠理奈の魅力 それは〝宗教的ですらある輝き〟

2014年07月27日 07時00分

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「アンコールで真ん中から珠理奈ちゃんが走って出てきたとき、『あ、世界はまだ大丈夫だ!』って、ふと思った。わかる? わかるでしょ? まだ、希望はある! ここに、光ってる! みたいな。わかるでしょ?笑」

 元AKB48・佐伯美香がTwitter上で発した言葉である。『Glory Days』のイントロで珠理奈のシルエットが浮かびあがるとき、同様の想いにかられた人も多いのではないのだろうか。

 すっかり大所帯となった48グループの面々はいずれも個性的で、グッドプレイヤーは幾人もいる。しかし、〝宗教的〟ともいえる光を放つのは珠理奈だけなのだ。

 


 2008年7月31日、「SKE48オープニングメンバーオーディション」に合格。10月5日には『PARTYが始まるよ』にて公演デビューした珠理奈。この当時、まだ小学生。SKE結成当初から苦楽をともにした朋友・大矢真那は、初対面の印象について「オーラがぜんぜん違った」と話している。

 大人びたルックス、はきはきとした的確な受け答え、軸のブレないしなやかで華のあるダンス……。

〝超選抜級〟の逸材は、AKB48通算12作目のシングル『大声ダイヤモンド』で、いきなり前田敦子とのWセンターに抜擢。かたやSKE48では不動のセンターをつとめ、破竹の快進撃を続けていく。

 珠理奈について語る際、どうしてもそういった〝派手な〟部分に目を奪われがちだ。しかし、実のところ彼女の真の魅力は、もっとパーソナルな部分にあるのではないだろうか。

 珠理奈のパーソナル。それは、姉のように慕う篠田麻里子が言った「これほどまっすぐな人はいない」という言葉にすべて集約されているように思える。

 48グループの衣装を多く手掛けるスタイリストは「ハキハキしてて、すごく性格の良い子だな、という印象がある」と振り返り、大矢真那は「デビュー前のレッスン中に、(牧野)アンナ先生が『この中で120%出し切れたって言い切れる人は手をあげて』といった瞬間、珠理奈だけが手を挙げたのを見て、あぁ、肝に据えているものが違うんだな」と話す。

 珠理奈本人も「私たちは1人1人が看板を背負っているから、新しく入ってきたメンバーにも厳しく指導します。SKE48ができたときにはすごく厳しい先生がいたんですけど、今はそういう人がいない。だから、自分たちのことは自分で守らなきゃいけない」とインタビューで応えている。

 グループを引っ張っていかなければいけないという強い自負心。「いまやっていることをより良くするためには、ときにははっきりと指摘することも、建設的なケンカをすることも必要」という志の高さ。

 そして、それらを体現する意志と実力。

 珠理奈はどこまでもまっすぐだ。正しいと思った方向に突き進む。それゆえ、ときには「それはさすがにキツイんじゃないか」と、批判にさらされることもある(マジすか学園3メイキングの入山杏奈との格闘シーンなどを見るとわかりやすい)。

 しかし、彼女の真意をわかっていれば、見方も変わるのではないかと思う。

 つまりは、〝心の健やかさ〟とでもいうべき珠理奈のパーソナル。

 とかく、まっすぐには生きづらいクソッタレな世の中だ。そんな中にいて、清々しく、健やかに生きているからこそ、珠理奈は人を惹きつけるのではないだろうか。そしてそれが、前述の〝宗教的ともいえる輝き〟につながっていくのだろう。珠理奈とともに語られる〝救い〟という言葉はそんなところからきているのかもしれない。

 チームKとの兼任をしてから、センター以外のポジションを経験して、周囲を引き立てるようなパフォーマンスを見せるようになった珠理奈。

 これから逸材はどのように変化し、新たな輝きを見せてくれるのか。彼女の今後に期待したい。



 
佐藤 朋樹:都内在住のフリーライター/編集。アイドルのみならず、節操なくなんでも執筆
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タグ: AKB48  SKE48 

          

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