◆次世代グループ「リーダーに聞く!」シリーズ
アイドルストリート第3のユニットとして昨年6月に正式に結成されたGEMは、エイベックスの王道を行くダンス&ボーカルのスキルが高いユニット。パッと見は優等生的な彼女たちだが、その内面は個性的で闘争心も強いのだ。9月には新宿BLAZEでのワンマンライブを控えているGEMのリーダー金澤有希の心強い発言に注目!
――金澤さんは、どういう経緯でGEMのリーダーになったんですか?
金澤 e-Street SAPPOROで副リーダーをやっていたことが評価されたみたいです。ただ、e-Street SAPPOROのメンバーは北海道の子だからいい意味でのんびりしていたので、GEMのリーダーはわからないことだらけで大変でした。
――約半年間は暫定メンバーだからリーダーとはいえ、GEMの正式メンバーに残れない可能性もあったんですよね。
金澤 スタッフさんにはいつも「このままじゃヤバいぞ」と叱咤を受けてました。
――パフォーマンス的な部分もしっかりしないといけない。
金澤 そうですね。「GEMのスターティングメンバーに選ばれてないストリート生にも認められなきゃいけないよ」とも言われていて。
――リーダーとしてのプレッシャーはありましたか?
金澤 最初の頃は、自分には重すぎるなって思いました。樋口さん(iDOL Street 統括プロデューサー)に「お前にかかってる」と言っていただいても「大丈夫かな?」とすごく不安で。武田舞彩と森岡悠と相談しあっては3人でよく泣いてました。3人とも性格が似ていて、注意されるところも似ていたんですよ。
――3人とものんびりした感じ?
金澤 そうなんです。「マイペースすぎる」って注意されてました。パフォーマンス面でも「もっとキレよく踊って」と言われるタイミングが一緒なんです。
――昨年6月にGEMの正式メンバーになって、改めてリーダーとして気が引き締まりましたか?
金澤 もうやるしかないなって。それまでは正式メンバーに残るために、自分のことでいっぱいいっぱいだったけど、メジャーデビューという目標ができてからは仲間意識が高まって、メンバーのことがより好きになりました。
――金澤さんはアイドルストリートの前にもグループ活動をしていたので、ステージの経験では自信があったんじゃないですか?
金澤 自分のわかってることは教えられたらなと思ってました。それが自分の役割だと思っていたので。ただ、GEMは小さい頃から歌やダンスをやってきた子が多いから、みんなのほうがパフォーマンス力はあって。
――そこにコンプレックスは感じてましたか?
金澤 すごくありました。芸能界を目指してきたのに、なんで歌とダンスをやってこなかったんだろうって。でも、メンバーと話して「私も最初は全然できてなかったよ」という生の声を聞いて、私もやればできるんじゃないかと思うようになったんです。
――実際、パフォーマンスは目に見えてよくなっていると思います。
金澤 メジャーデビューするまでは最後の曲まで踊り切ることが大変で(笑)。こんなに本格的なダンスをやったことがなくて、そもそも体力もなかったんです。デビューに向けて自分を追い込もうとジムとヨガに通うようになって、段々と余裕が出てきてメンバーと目を合わせることもできるようになりました。
――MCもうまくなりましたよね。
金澤 フリートークは得意なんですけど、告知とかきっちりしたMCはいまだに苦手で。すぐ噛んでしまうんですよ。でも、「噛まないと有希じゃない」というファンの方もいるので、プラスに考えてます(笑)。
――「愛され型」のリーダーなのかなと。
金澤 確かにイジられることが多いんですけど、たまにメンバーからフォローのメールがくるんです。「ババアとか言ってるけど、本当は21歳に見えないと思ってるよ」とか(笑)。昨日も、仕事終わりに平野沙羅から「いつもババア扱いしてるけど、アイドルとして尊敬してるから」と言われたんです。みんな普段から褒めてくれればいいのにって思いました(笑)。
――金澤さんが思うGEMの魅力は?
金澤 歌もダンスも「できる」アイドルを目指しているので、他のグループには負けたくないと思ってます。対バンイベントでは、他のグループが盛り上げ方がうまかったり、アイドルらしさがあったりすると刺激をもらうんですけど、GEMはその全部を吸収したいんです。
――そのためにリーダーができることは?
金澤 そうですね。ライブではメンバーに「楽しもうね」と声をかけて、リラックスして舞台に立てるように心がけてます。
――先輩グループのリーダーである志村理佳さん(SUPER☆GiRLS)と関根優那さん(Cheeky Parade)は意識していますか?
金澤 志村さんはリーダーになってしっかりして……いや、私が言うことじゃないですけど(笑)。すごく変わったと思います。ゆうにゃんさんも仲良くさせてもらって、相談することもあるんです。2人ともGEMのことを気にかけてくれていい先輩です。
――スパガとチキパに対して負けたくないという意識は?
金澤 あります! GEMは「どのグループよりも汗をかく」というのがルールというか、自然とそうなってて。リハーサルでも、他のグループは立ち位置の確認が中心の時でも、GEMは本番と同じくらい全力でパフォーマンスしているんです。先生に「なんでGEMだけそんなに汗をかいてるの?」と言われたこともあります。リハーサルから負けたくないんです。
――GEMをどんなグループにしたいですか?
金澤 今はアイドルストリート=SUPER☆GiRLSだけど、いつかはアイドルストリート=GEMに変えていきたいとはメンバーと話してるんです。今はSUPER☆GiRLSさんが先頭になって、ハワイや沖縄に行ってるけど、その位置をGEMが奪い取りたいと思ってます。
――最後に、金澤さんの個人的な話を少しお聞きしたいんですけど、最近は前のグループで同期だった入山杏奈さんや1期上だった森杏奈さんとの交流が微笑ましいなと思ってて。とくに森さんとディズニーランドにいった写真が良かったですよ。
金澤 ファンの方にも「2人のコンビが観たかった」と言われました。森さんと雰囲気が似てるらしいんです。同期だったかとれな(加藤玲奈)から「私もディズニーに行きたかった」というメールがきました。入山も森さんもかとれなもずっと仲が良くて連絡はとり続けていたんですけど、自分に余裕がなくて会える状態じゃなかったんです。最近になって、やっと会える自分になれたんです。
(text 大貫真之介)