コラム

℃-uteが海外に発信したJ-POPの鉄則 マーティ・フリードマン★鋼鉄推薦盤

2014年09月25日 07時00分

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 西新宿在住のスーパーギタリスト〝マーティ・フリードマン〟が完全ドルヲタ宣言! 三度のメシよりJ-POPが好きという彼が、お気に入りのアイドルソングを鬼レコメンド!! 今回は、世界を意識した良曲『The Power』をドロップした℃-uteを!

#07_℃-ute『The Power』


 ℃-uteも海外で評判のアイドルユニットだよね。彼女たちのYouTubeの動画の書き込みを見ると、日本語以外の言語が入り乱れているし、フランスや台湾での単独ライブ、ファンミーティングも行っている。そんな℃-uteの曲の中で注目したいのは、この『The Power』という曲です。

 まず「世界に羽ばたく」なんていう歌詞が入っているのが特徴。プロデューサーのつんく♂さんは、彼女たちが海外で話題になってきていることを意識して、この歌詞を書いていると思うね。このメッセージは日本のファンはもちろん、海外の熱心なファンたちにも伝わると思うよ。

 そして、もうひとつのポイントが、この曲がつんく♂さんの王道パターンを踏襲しているということ。この曲には東洋風というか中東風のエスニックな歌メロやアレンジが出てくるじゃん? これ、つんく♂さんがかつて手掛けた松浦亜弥『Yeah!めっちゃホリディ』、モーニング娘。『ハッピーサマーウェディング』でやっていたのとすごく似てるんだよ。東洋風中東風の音階を混ぜるのは、つんく♂さんのシグネイチャーパターンなんだよね、実は。

 しかも厳密にいうと、このメロディは中東風でも東洋風でもない。両方の要素がごちゃ混ぜになっていて、西洋人から見た中東&東洋といった感じに近い。その崩した、本格的でないエスニックなメロディが大きなチャームポイントになっている。

 こういうとき、完璧に中東風の音階で伝統的な演奏をしちゃったらつまらないじゃん。ちょっと外れているくらいのほうが、オイシイ味が出る。ビートルズが『ノルウェイの森』でインドの楽器・シタールを使ってインド風のメロディを奏でていたでしょ? あれも、あくまで「インド風」なんだよね。

 ちょっとニセモノ感、フェイク感があったほうが美味しくなる。これはポップミュージックの鉄則。フェイク感は出汁みたいなものだね。



(構成・文/尾谷幸憲)
 

Marty Friedman
マーティ・フリードマン
ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。月刊エンタメにて誌面版「マーティ・フリードマンのヘドバン★鋼鉄推薦盤[メタルレコメンド]を連載中!
◆INFERNO JAPAN LIVE 2014
9月24(水)、25日(木)原宿アストロホールにて
19:00開演
(問)東京音協:03-5774-3030
【公式HP】http://www.martyfan.com/
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